------------------------------火山噴火現象のいろいろ----------------------------------- |
・噴石 : |
爆発で砕けた岩石が飛来します.人の頭より大きな岩石が飛んでくることもあります.落下の衝撃で死傷したり、家屋・車・道路などが被害を受けることがあります.H12、有珠山噴火で人頭台の噴石があった. |
・火砕流: |
火山灰や岩塊が、火山ガスと一緒になって急速に流下する現象です.流下速度は時速百kmを超えることもあります.内部は高温で、数百度以上になります.火砕流上部の熱風(火砕サージ)の部分は、多少の地形の凹凸を乗り越えて広範囲に広がることもあります.H3、雲仙普賢岳噴火・H12の三宅島雄山噴火でも火砕流による大きな被害がありました. |
・融雪型泥流: |
高温の火砕流が積雪を覆うと、雪氷を急速に溶かして泥流が発生することがあります.大量の泥水が短時間に生産され、降雨による土石流に比べてはんらんの範囲も広くなりがちです.流下の途中で樹木や大きな岩を巻き込むことによって破壊力が増します. |
・溶岩流: |
高温のマグマが火口から流下する現象です.マグマの粘り気が強い場合には、溶岩ドームという盛り上がった地形を作ります.過去の那須岳の噴火でも溶岩ドームが形成されています.硫下速度はさほど速くありませんが、斜面では火砕流や落石を発生させることがあるので、溶岩流付近は危険です.H3、雲仙普賢岳では溶岩ドームが顕著でした. |
・降灰 : |
火山噴火が発生すると火山灰や火山ガスが放出されます、噴煙が形成されます.噴煙は風に流され、風下では火山灰が降ってきます.10cm以上灰が積もると、建物などに被害が出始めます.量が少なくても、道路の視界が悪くなるなどの影響が出ます.広範囲に降灰があると、道路などの復旧のためには大量の火山灰を除去する必要があります.除去した灰の捨て場所も、大きな問題になります.H12、有珠山西山噴火・三宅島雄山噴火でも降灰が著しく、後者では火山ガス流出により全島民避難を余儀なくさたことは記憶に新しい(2005年2月解除). |
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